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日本人にとって馴染み深い『畳』について知ろう

2023年7月18日

今回のブログでは私たち日本人に身近な畳についてお話しします。

畳と一口にいっても種類や敷き方などにはさまざまな違いがあります。

昔から使用されてきた畳ですが、最近では和紙でできた畳を使われる方も増えています。

それぞれの畳の特徴などをご紹介し、理解を深めていただけたらと思います。

畳の歴史

中世・近世では、居室の床は板敷きが標準であり、将軍や大名は、置畳といって広い部屋の一部に寝具や座具として畳を置いて使用していました。室町時代に書院造りが完成されてからは、小さな部屋から室内全面に畳を敷き詰めるようになり、置畳と区別して敷畳と呼ばれるようになりました。

 

畳の敷き方

畳を1室に敷き詰める場合の社会的な慣習を畳敷様(たたみじきよう)といいます。

婚礼などの祝い事では祝儀敷とし、逆に葬儀などの不祝儀の際には不祝儀敷とされます。畳を敷き替える風習は江戸時代頃から始まったといわれ、畳職人の間では、畳の敷き方に対して枕敷、回し敷、四居敷、縁敷などの呼び分けがあります。

 

畳の構造

畳床(たたみどこ)

畳の台となるもので、材料によって藁のみを使用する藁床、藁の間にポリスチレンフォ ームなどを挟んだサンドイッチ畳床、藁をまったく使わない建材畳床の3種類があり、サンドイッチ畳床と建材床を化学床と呼ぶこともあります。

藁床は、よく乾燥させた稲藁を植物油に浸した麻糸で締めながら縫い刺したもので、感触がよく丈夫で復元力がある点が化学床と比べて優れています。藁は縦横に積み重ねて糸で締められますが、この藁を3層に重ねたものを三段配、5層のものを五段配といい、 畳床の品質は重量があるほど、糸締めの縫目距離が短いほど上等品とされています。

一方、ポリスチレンフォームだけで構成されたものや、インシュレーションボードでポリスチレンフォームを挟み込んだ建材畳床は 断熱性に優れ、水を吸わず軽くて施工しやすいなどの長所をもちます。また、ポリスチレンフォームの上下を藁で挟んだものは、 藁床の味わいや吸放湿性があり、軽くダニの発生の心配のない畳床で、最も普及しています。

畳表

畳表は畳の表層に張る乾燥したい草を緯糸にし、織り上げるものですが、このい草の種類や品質、織目(数)によって畳表の質が 決まります。

材料となるい草はイグサ科の多年生植物で、熊本県・福岡県・高知県・岡山県などで栽培されています。真夏に刈り取り、染土と呼ばれる泥のなかに漬けて染め、乾燥させた後に選別したものを使用します。この泥染めの工程が畳独特の色合いと香りを生み出します。

 

畳の種類

現在使用されている畳は大きく分けて二種類になります。

それぞれの特徴をご紹介します。

い草を使った畳

日本で昔から使われてきた天然素材の畳です。

畳は、畳床に畳表を被せて縁を付け、 床一面に敷き詰める建築材料で、主に藺草(いぐさ)・藁布などを用いてつくられます。高温多湿の日本の風土に最も適した床材の1つとして、今日まで広く使用されています。 畳床の藁も畳表のい草も中空のストローのような構造であるため、弾力性・断熱性・保温性に優れ、 適度に水分を吸収して乾燥時に吐き出す、湿度調整の機能も併せもっています。

また、耐久年数は4、50年と、新建材の倍近くです。

このように優れた機能を持つ天然素材の畳ですが、天然の藁床を使用する際は虫の心配があります。

そのほか、藁を作る農家さんが減っており価格が上がっていることもあり、天然の藁床を使用する機会があまりない現状があります。

 

和紙を使った畳

DAIKENの和紙畳、『健やかおもて』をご紹介します。

和紙畳表は、イ草に近い手触りや質感を再現しつつ、高い機能性を付与した工業生産の畳おもてです。

カビの発生やダニの増殖を抑え、快適さを長くキープ。畳の醍醐味を存分に味わえる健やか仕様の本格派です。

DAIKENの畳おもては機械すき和紙をこよりにして、糸をつむぐように肌ざわりのやさしさを実現。しかも、こよりを樹脂加工することで撥水性や強さもあります。

 

畳のへりの種類

縁付畳(ヘリつきだたみ)と縁無畳(ヘリなしだたみ)

畳は長手(長さ方向)の縁に畳縁の付く縁付畳と付かない縁無畳があります。また、 片側のみ縁のある片縁畳もあり、主に、地板を狭くつくった床脇に差し込む際に用いられます。 縁無畳は坊主畳ともいわれ、柔道場や農家の作業場では以前から使われてきましたが、最近では、空間を広く見せるために使用することも増えています。

縁付畳
縁無畳

畳縁(たたみべり)

畳表の長手(長さ方向)の縁を、畳に固定する目的で付けられる布製の縁を畳縁といいます。

畳縁は大きく無地縁と柄縁に分けられ、柄縁には格式の高い紋縁も含まれます。 建物や部屋の格式、用途によって使用上の約束事がありますが、一般住宅の座敷では柄縁か無地縁、茶室には無地の紺縁、床の間の縁は紋縁(高麗縁)とします。

 

丸晴工務店の畳使用例

縁無畳を使用した和室

小上がりの畳スペース

布団で寝る寝室

 

最後に

には床材としての様々な良さがあります。程よい硬さとクッション性を兼ね備えているため非常に心地よく過ごすことが出来ます。そして何より独特の風合いが魅力的です。

昔から使用されてきた天然素材のい草を使用した畳、最近ではダイキンさんの健やかくんなど和紙でできた畳を使われる方も増えています。畳は、客間にしたり、食事をしたり、横になってくつろいだりもできる汎用性の高さがあります。そんな畳をお家に取り入れてみるのはいかがでしょうか。

 

参考文献:「和風デザイン図鑑」

参考文献:DAIKENホームページ https://www.daiken.jp/buildingmaterials/tatami/

 

そのほかの素材についてのブログはこちらhttps://www.marusei-j.co.jp/%e5%b1%8b%e6%a0%b9%e6%9d%90%e3%81%ae%e3%80%8c%e7%93%a6%ef%bc%88%e3%81%8b%e3%82%8f%e3%82%89%ef%bc%89%e3%80%8d%e3%81%a3%e3%81%a6%e3%81%a9%e3%82%93%e3%81%aa%e7%89%b9%e5%be%b4%e3%81%8c%e3%81%82%e3%82%8b/

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