ダイニングのペンダントライトってどの位置に付けたらいいの?
どんな付け方が一番いいのか教えて欲しいという方のために。
今回、照明デザイナーの方にもお伺いし、おすすめのペンダントライトの付け方について書いていこうと思います。
目次
空間と照明器具の一体感
照明が空間に与える影響は夜だけでなく、日中は器具自体がインテリアを彩る存在となります。
ダイニングテーブルの上にペンダントライトを吊るすとアイキャッチとなるほか空間に中心性を与え、ダウンライトだけの空間に比べて重心の低い落ち着きを感じさせることができます。
また、ダイニングテーブルは食事をする場所のため、料理が並ぶテーブルや人の顔を照らす明かりが必要です。
ただし、高い位置にペンダントライトがあると、中の光源が見えてしまうため高さに気をつける必要があります。
ペンダントライトを吊るす基本的な高さは、テーブルの天板から600〜700㎜。
テーブル自体の基本的な高さが640〜720㎜であるため、床から1200〜1400㎜が良いとされています。
その他にも、明かりによる統一感をもたせるために、食事をするときにはキッチンの照明の光量を抑えたり、部分的に消すなどしてダイニングの明かりとなじませることも。そのためには、空間ごとに照明のスイッチの回路を分け、それぞれ調光機能を備えておくと良いでしょう。
また、特に重要なのが光源の色温度。色温度が2700K(ケルビン)程度の「電球色」の光でそろえると、統一感と心地よさが生まれます。
色温度については、以下に詳しくお話ししていきます。
JISの照明基準では
まずは、「JIS(日本産業規格)照明基準総則」によると、ダイニングで食事をするときの照度は300lx(ルクス)が目安だと定められています。しかし、キッチンで作業をするときと同等の明るさであるため、人によっては明るすぎると感じるでしょう。また厨房と客席が分かれた雰囲気のあるレストランでは、100lx以下のところも多いようです。
色温度(K:ケルビン)
光は暗い場所を照らす役割がありますが、単に「明るい」「暗い」だけでは扱えないところにその奥深さがあります。
光には色があり、照明はその色を色温度(K)で表し、日中の太陽光のように白っぽい明かり(高い色温度)は作業に適する一方、夕陽やキャンドルの炎などの赤みを帯びた明かり(低い色温度)はくつろぎをもたらします。
そのため、色温度は空間の雰囲気や人の気分を大きく左右する要素と言えます。
住まいでは、安らぎや心地よさが求められるので、色温度の低い電球色(2700K前後)の光源が主流となっています。
演色性(Ra:アールエー)
光を当てたときの色の見え方(再現性)のことを演色性(Ra)と言います。
日中の太陽光をRa100とし、Raの数値が高いほど、ものの色の再現性が高い(演色性が高い)明かりとなります。
JISの照明基準総則では、ダイニングキッチンの演色性はRa80以上、最近ではRa90以上の高演色LEDの使用を推奨しています。
LEDは、以前に比べて演色性が高くなったうえ、2400Kや2200Kなどの色温度の低い器具や生活シーンによって調色できる器具が登場するなど、格段に進化してきています。
今後は単に省エネ・長寿命だけで照明を選ぶのではなく、色温度や演色性といった質も考慮し、照明によって暮らしの質も向上させたいですね。
最後に
ダイニングにおいて優先したいことの一つは、料理が美味しく見えることでしょう。
一般的には、色温度が低く、演色性が高いと「おいしそう」と感じると言われています。
しかし、色や明るさといった明かりの好みは人それぞれ。
好みに合った色や明るさを見つけ、それが、ダイニングテーブルに吊るしたときのダイニングテーブルとの大きさのバランス、高さのバランス、部屋全体のバランスも見ながら検討していきたいですね。
参考資料:Im home no.115
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