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青森ヒバってどんな特徴があるの?

2021年7月21日

数多くの材木。

一つ一つを見るととても個性的で一つとして同じものはありません。

土地や生育環境など土が同じでも太陽の当たり方、傾斜のついた場所でも全く違うものになります。

そんな人間のように多種多様な木材について書いていけたらと思います。

今回は、青森ヒバについて書きます。

青森ヒバ【桧葉】とは

日本国のヒバは、8割以上が青森県に生育しているが、これらは「青森ヒバ」と呼ばれ、天然秋田スギ、木曽ヒノキと並んで日本三大美林の一つになっています。

ヒノキ科アスナロ属

青森ヒバは、樹高30m、直径80cmに達する日本特有の針葉樹高木です。

青森ヒバは、秋田杉と同様に枝が接地したところに根を下ろし、新たな樹がそこから成長します。

青森ヒバはアテ(斜面に育成した樹木は自分が倒れるのを防ぐために隣地部付近に強く丈夫な肉部を作り、正常な木質部より特に硬くなっている部分)が強く、「アテ」とも呼ばれ、青森ではヒノキとも呼んでいます。

一般の木材に対しては農林規格にアテの欠点規定はありませんが、青森ヒバについては特別にアテの規定があります。

青森ヒバは木曽ヒノキの3倍、秋田スギの7倍くらいの蓄積量があります。

この木は、暗い太陽光の届かない林の下でも枯死しないで、50年もかけて1mの木に成長した例もあり、200年も地下で耐えていたと見られる例さえもあります。

現在では300年を越した樹齢の樹木は非常にまれで、わずかしか残っていません。

長い年月をかけてゆっくりと成長し、長い風雪に耐えた天然木だからこそ、強くて緻密な木目が見られます。

 

温泉などに使われる理由

青森ヒバは東北方面の神社仏閣に多く使われていますが、薬用成分が含まれているために湿気や腐れに対する耐久性が強い性質も証明され、水湿耐朽性が強いので建築では圧倒的に土台に使われます。風呂用材にも適し、鉄道の枕木としても優秀です。

青森県にある「鶴の舞橋」は、岩木山の雄大な山影を湖面に美しく写す津軽富士見湖に、日本一長い木造三連太鼓橋として1等材の青森ヒバを使用して架けられました。

全長300メートルもの三連太鼓橋はぬくもりを感じさせるような優しいアーチをしており、鶴と国際交流の里・鶴田町のシンボルとして、多くの人々に愛されています。
岩木山を背景にした舞橋の姿が鶴が空に舞う姿に見えるとも言われ、また、橋を渡ると長生きができるとも言われています。夜明けとともに浮かび上がる湖面の橋の姿や、夕陽に色づく湖と鶴の舞橋は絶景で、季節の移り変わりと共に多くの観光客たちの目を楽しませています。

 

シロアリを寄せ付けません。

  昔から「総ひば造りの家には、蚊が3年間は入らない」と言われてきました。またひば材の土台は腐りにくく、シロアリの被害も受けないことも知られています。その秘密は、ヒバの中にヒノキチオールなどの薬効成分が多く含まれているためです。木材全体にその効力があり、切断・加工してもその効果は薄れませんし、天然のものですから薬害の心配もありません。

 

その他の楽しみ方

その強い香りから、木チップや精油などで防虫対策を行なったり、冷蔵庫の消臭、トイレの芳香など。

また、ストレスを和らげ集中力を増す作用があることから、アロマオイルなどで香りを楽しめるそうです。

 

まとめ

長い年月を経て木材になる青森ヒバは、アテが多く扱いづらい木材かもしれませんが、木の扱い方を知っている大工により強くて緻密な木目を生かしたモノづくりはこれからも続いていきます。また防虫効果のある強い香りは、自然に触れる機会が少なくなってきている人間にとっては、森林浴のような自然を感じられる香りなので、現代の癒しの香りとなってくれるのではないかと思います。

 

参考資料:誠文堂新光社「木材大事典200」

 

青森ヒバを使った収納棚作成動画you tubeはこちら

https://youtu.be/LahEVLv8rtE

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